向山本村の大山灯籠行事
市登録無形民俗文化財
(ふりがな) むこうやまほんむらのおおやまとうろうぎょうじ
【文化財名】 向山本村の大山灯籠行事
【登録番号】 第35号
【種別】 民俗文化財・無形民俗文化財
【登録年月日】 平成21年12月16日
【保持団体】 向山氏子会(本村地区)
【概要】
向山の本村地区では、本村に古くから住む人々で組織する氏子会の人たちだけで大山灯籠行事を行っている。本来は、代参講として知られる大山講の講中と呼ばれる人々の行事であった。現在は代参は休止しているが、お札だけは毎年いただいている。代参講の代参者は、初午の際にくじ引きを行い、代参者を決めている。
大山灯籠のことは、一般に「灯籠」という。7月25日から8月17日に、木製の組立式の灯籠を稲荷神社の境内に立てる。古くは、稲荷神社に向かう道路沿いに稲荷神社の幟枠があり、灯籠を立てる場所は幟枠の付近であった。稲荷神社には、昭和40年代以降立てるようになった。
灯籠を立てるのは、灯籠立てといい7月24日の朝で、灯籠を倒すのは、灯籠仕舞いといって8月18日の朝である。これを行う灯籠番は、旧大山講の講員の家を家並み順に5軒ずつが一年交代でこの任に当たっている。灯籠は、稲荷神社に分解して保管されている。灯籠を立てると、周囲に四本の竹を立て、これに注連縄を巡らす。また、完成すると御幣(幣束という)を灯籠の中に納める。この注連と御幣は、7月中旬の日曜日に行われる夏祭りの際に、神職から大山灯籠用にいただいておく。
7月25日から8月17日は、夕方に灯明を点灯し、翌朝に消灯する。この点灯と消灯を行うのは、灯明番である。灯明番は一晩交代で、灯籠番と同じように旧大山講の講員の家を家並み順に行うことになっている。灯明番の家には、「大山阿夫利神社 御燈明番」と墨書された板が回ってくる。