武州平方箕輪囃子
市指定無形民俗文化財
(ふりがな) ぶしゅうひらかたみのわばやし
【文化財名】 武州平方箕輪囃子
【指定番号】 第91号
【種別】 民俗文化財・無形民俗文化財
【指定年月日】 平成27年2月19日
【保持団体】 武州平方箕輪囃子連
【概要】
上尾市とその周辺地域には、江戸ばやしの系統を引く祭りばやしが伝承されています。江戸ばやしは、葛飾ばやしと神田ばやしの二つの系統に分かれますが、いずれも大太鼓一人、小太鼓二人、すり鉦一人、笛一人の5人一組で編成されています。
武州平方箕輪囃子は、神田ばやし系の古っぱやしといわれます。元は上宿・下宿・南の3地区で三好連といい、川越市の鹿飼から伝承されました。平方上宿囃子連は武州平方の箕輪囃子とも呼ばれ、第二次世界大戦中に一時中断したこともありますが、古くから継続的に伝承されています。
祭りばやしの編成は、笛1名・小太鼓2名・大太鼓1名・鉦1名の5名1組です。曲目には「屋台」「昇殿」「鎌倉」「神田丸」「仁羽(ひょっとこ囃子)」「子守歌」「数え歌」があります。「仁羽(ひょっとこ囃子)」は踊りをまじえながら演奏することもあります。
上演の機会としては、7月7日の御仮屋、7月中旬の八枝神社祇園祭りであるどろいんきょ祭り、10月中旬の橘神社お日待ちがあります。
付属芸能は、狐の種蒔き・八岐大蛇退治、ひょっとこ踊りがあります。
武州平方箕輪囃子は、古くから継続的に伝承されていることに加え、県指定無形民俗文化財である「平方祇園祭のどろいんきょ行事」の付属芸能としても欠かせない要素となっています。また、タカウマと呼ばれる車の付いた移動式の木枠に太鼓を乗せての、移動しながらの演奏や、櫓の上での演奏など多様な演奏形態を維持していることは、市内でも類例が少なく重要です。
市刊行物のご案内
市史・第十巻 別編3 民俗
埼玉県民俗芸能調査報告書第十一集 埼玉の祭り囃子5(北足立地方編一)
上尾市無形民俗文化財活用活性化実行委員会 武州平方箕輪囃子 映像記録(DVD)