井戸木の延宝三年銘庚申塔
市登録有形民俗文化財
(ふりがな) いどぎのえんぽうさんねんめいこうしんとう
【文化財名】 井戸木の延宝三年銘庚申塔
【登録番号】 第2号
【種別】 民俗文化財・有形民俗文化財
【登録年月日】 平成19年3月1日
【所在地】 上尾市井戸木一丁目
【形式】 光背型庚申塔
【寸法】 塔身 高さ 128cm 幅 54cm 奥行 25cm
台座 高さ 18cm 幅 56cm 奥行 53cm
【製作者】 不明
【造立者】 「武州足立郡井戸木村野口金右衛門同廿七人」の銘あり
【紀年銘】 延宝三年八月吉日(1675年)
【庚申塔番号】 61
【概要】
地蔵菩薩を主尊とする庚申塔の市内唯一の作例です。一見すると普通の地蔵像のようですが、正面上部に青面金剛を示す種字(ウーン)が刻まれ、像右側に「奉造立地蔵菩薩庚申待二世安楽所」とある点から庚申塔であることは明らかです。庚申塔に仏像を刻む例は地蔵菩薩、阿弥陀如来、観音菩薩など数種ありますが、時代が下ると青面金剛像を用いるのが一般的になってきます。本塔の造立は1675年で、上尾市内では比較的古く、青面金剛以外の主尊を用いた終末の時期と考えられています。市内においては、青面金剛像以外の像を刻んだ塔は本塔1基のみです。
なお、青面金剛以外を種字で表したものは市内に数点見られます。これらはいずれも早い時期の製作であり、おおむね1690年以降はほかの種字を刻む場合でも主尊は青面金剛を用いるようになっていったようです。
市刊行物のご案内
上尾市文化財調査報告
第52集上尾の庚申塔(平成8年10月1日)
上尾市史
第十巻別編3 民俗(平成14年3月31日)