平方新田の祭りばやし
市登録無形民俗文化財
(ふりがな) ひらかたしんでんのまつりばやし
【文化財名】 平方新田の祭りばやし
【登録番号】 第42号
【種別】 民俗文化財・無形民俗文化財
【登録年月日】 平成26年10月7日
【保持団体】 平方新田はやし連
【概要】
平方新田の祭りばやしは、神田ばやし系堤崎流の祭りばやしです。起源は定かではありませんが、畔吉地区から祭りばやしが伝えられ、昭和35年頃には平方領々家の子どもたちに教えていることから、昭和前期にはすでに演奏されていたと考えられます。平方地域に伝わる祭りばやしのうち、上宿と下宿がフルッパヤシ(古囃子)と呼ばれるのに対し、新田は新囃子と呼ばれます。
祭りばやしの編成は、笛1人、ツケ(小太鼓)2人、タマ(大太鼓)1人、摺り鉦1人の5人1組です。
曲目には、「屋台」、「鎌倉」、「ねんねん子守唄」、「数え唄」、「ひょっとこ囃子」があり、笛の指示で進行します。このうち、「屋台」は、ジ、ミチブシン、カワチガイ、カラミ、オオギリの曲目で構成されます。なお、かつては「昇殿」、「神田丸」が演奏されていました。付属芸能として、堤崎の神楽太夫・安藤儀作氏から教わった、おかめ、ひょっとこ、狐の踊りがあります。
上演の機会は、7月の八枝神社の夏祭りにおいて、悪疫退散のために平方新田地区内を演奏して回ります。このとき、タカアシと呼ばれる木製の道具にツケやタマを取り付け、かつてはこれを担いで回っていました。現在は台車が付けられているため、直接タカアシを押したり、トラックの荷台に乗せたりして演奏しています。また、7月末には地区の夏祭りで演奏します。秋には、10月中旬の日曜日、橘神社で行われるお日待ちにおいて、掛け舞台で祭りばやしを奉納します。お日待ちでは上宿と下宿と共に3団体で祭りばやしを奉納します。
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上尾市史
第十巻別編3 民俗(平成14年3月31日)