原市の正徳二年銘庚申塔
市登録有形民俗文化財
(ふりがな) はらいちのしょうとくにねんめいこうしんとう
【文化財名】 原市の正徳二年銘庚申塔
【登録番号】 第7号
【種別】 民俗文化財・有形民俗文化財
【登録年月日】 平成19年3月1日
【所在地】 上尾市大字原市
【形式】 笠付型庚申塔
【寸法】 笠 高さ 28cm 幅 63cm 奥行 61cm
塔身 高さ 120cm 幅 45cm 奥行 37cm
台座 高さ 26cm 幅 71cm 奥行 56cm
【製作者】 不明
【造立者】 「施主、良傳、円=、長嶋善左衛門、==安兵衛、=谷三右衛門、===左衛門、長嶋太郎左衛門、==次郎左衛=、吉田長右衛門、=田平三郎、おまん、おかめ、=な、おちよ、おひめ、おせん、おせう、おたつ」の銘あり(=は判読不能、句点は後補)
【紀年銘】 正徳二年十月吉日(1712年)
【庚申塔番号】 50
【概要】
正面に青面金剛像が邪気を踏まえ、上部に瑞雲を伴う日月、下部に三猿と鶏が配された塔です。塔身が2つに割れた後、補修してあります。
台座には施主2名と男女各8名の名が刻まれています。『上尾市史9巻』では、同数であることから夫婦ではないかと推定しています。男女同数の名が記される庚申塔は市内では本塔1基のみです。
本塔は、元は岩槻、幸手、原市にそれぞれ向かう旧道の三叉路に立つ、道標機能を有した塔でした。右側面に「これよりいわつきみち」、左側面に「これよりさってみち」と刻まれています。移動のため道標の機能は失われていますが、元の位置が分かっており、道標に示された旧道も現存します。地元の人は本塔を「道しるべ」と呼んでいます。庚申塔としての信仰は薄い様子です。
元の位置は上尾市大字原市3313-34の道路わきで、昭和40年代の団地造営に伴う道路拡幅の際に道の向かいの原市第二消防団器具置場近くに投棄されていたものを地元の住民が稲荷神社に移したといいます。
現況は東北・上越新幹線沿いの三角地、周囲から少し高い神社の境内にあります。
市刊行物のご案内
上尾市文化財調査報告
第52集上尾の庚申塔(平成8年10月1日)
上尾市史
第十巻別編3 民俗(平成14年3月31日)