議第7号議案
LGBT(性的少数者)に関する差別解消を目的とした法整備を求める意見書
全ての人は生まれながらにして、かけがえのない価値があり、奪うことのできない権利を持っている。性的指向、性自認を理由に、個人が不当な扱いをされたり、不利益を被ったりするようなことは、決してあってはならない。
LGBTなど性的少数者のカップルを自治体が認める「パートナーシップ制度」を導入した自治体は今年4月1日時点で100団体にのぼっている。
また、同性同士の結婚を認めないのは「婚姻の自由」を保障する憲法に違反するとして、北海道の同性カップル3組が国を訴えた裁判で札幌地裁は3月17日、「同性愛者に対しては,婚姻によって生じる法的効果の一部ですらもこれを享受する法的手段を提供しないとしていることは,立法府の裁量権の範囲を超えたものであるといわざるを得ず,本件区別取扱いは,その限度で合理的根拠を欠く差別取扱いに当たると解さざるを得ない。」として、違憲判決を下した。
同時に、多様な性のあり方への無理解や偏見に苦しみ、自尊感情を育てることができずにいる子どもや若者たち、本人の性のあり方を同意なく第3者に暴露してしまうアウティングなどに苦しむ当事者の自殺も後を絶たない。
こうした中、国会においても性的指向や性自認を理由とした差別を禁止する法制度の整備に向けて与野党での協議が進められているところである。
よって、国及び政府においては、パートナーシップ条例など自治体による自主的な施策に配慮しつつ、性的志向や性自認を理由にした差別や権利利益を侵害する行為を禁止するなどの必要な措置を盛り込んだ法整備を早期に行うよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
令和3年6月28日
上 尾 市 議 会
令和3年6月28日
提出者 上尾市議会議員 新藤 孝子
賛成者 上尾市議会議員 轟 信一
〃 〃 海老原 直矢