議第5号議案
沖縄戦の戦没者の遺骨等を含む土砂を埋め立て等に使用しないよう求める意見書
我が国で唯一地上戦となった沖縄は、1945年3月から6月23日までの間に激しい戦闘が行われ、緑の山々は失われ、文化遺産のほとんどが破壊された。糸満市摩文仁の平和祈念公園内にある「平和の礎」には、国籍や軍人、民間人の区別なく、沖縄戦等で亡くなられた24万1,593人の氏名が刻銘されている。
糸満市摩文仁を中心に広がる南部地域は、1972年の本土復帰に伴い、戦争の悲惨さや命の尊さを認識し、戦没者の霊を慰めるために、自然公園法に基づき、戦跡としては我が国唯一の「沖縄戦跡国定公園」として指定されている。同地域では、沖縄戦で犠牲を強いられた県民や命を落とされた兵士の遺骨が残されており、戦後76年が経過した今でも戦没者の遺骨収集が行われている。
さきの大戦で犠牲になった人々の遺骨が入った土砂を埋立てに使用することは人道上許されない。
よって、国及び政府においては、下記の事項を速やかに実現されることを強く要請する。
記
1 悲惨な沖縄戦の戦没者の遺骨等が混入した土砂を埋立てに使用しないこと。
2 日本で唯一、住民を巻き込んだ苛烈な地上戦があった沖縄の事情に鑑み、「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律」により、日本政府が主体となって戦没者の遺骨収集を実施すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和3年6月28日
上 尾 市 議 会
令和3年6月28日
提出者 上尾市議会議員 鈴木 茂
賛成者 上尾市議会議員 平田 通子
〃 〃 井上 茂