議第23号議案
義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書
義務教育費国庫負担金制度については、2006年度から国の負担割合が2分の1から3分の1に引き下げられた。これによって地方が負担する3分の2の財源は、税源移譲と地方交付税による調整に委ねられることになったが、8割を超す道府県で財源不足が生じることが明らかになっている。
「三位一体改革」によって削減され続けている地方交付税で調整するのであれば、自治体の財政能力の格差も拡大していることから、結局、各地方の教育水準格差は拡大し、「教育の機会均等」を大きく崩す事態となる。
仮に、税源移譲配分額が国庫負担削減額を上回る自治体であっても、その増額分が教育予算に配分される保障はない。安定的に教育予算が確保されるためにも、義務教育費国庫負担制度を維持し、負担率を2分の1に復活させることが必要である。
政府は負担率削減にとどまらず、引き続き義務教育費国庫負担金の全額税源移譲と制度の廃止を検討していると伝えられている。
よって国及び政府おいては、義務教育費国庫負担制度の維持・拡充を図り、負担率を2分の1に復活させることを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
平成22年6月24日
上尾市議会
平成22年6月24日
提出者 上尾市議会議員 糟谷 珠紀
賛成者 上尾市議会議員 武藤 政春
賛成者 上尾市議会議員 西村テル子