議第6号議案
直面する生活保護行政の問題解決を求める意見書
年末年始の「年越し派遣村」などの活動を契機に、生活保護の適用が全国に広がるなど、生活保護行政をめぐる情勢は大きく変化してきている。それに伴い、生活保護の申請数は大幅に増加し、どこの自治体でも増大する業務に追われている。
この間の社会情勢を反映し、生活保護制度利用者が増加する中、現場のケースワーカーは、援助が困難な世帯が増加しているにもかかわらず、申請窓口に殺到する申請者の対応に追われ、就労支援や訪問調査などに十分な時間が取れなくなっている。
本市においても、ケースワーカーが大幅に足りないために、保護を必要とする人が何日も申請を待たされたり、支援が必要な被保護世帯が迅速な対応がされないなど深刻な事態が生じている。
また、申請者及び受給者の増大に伴い、生活保護費等の地方自治体の財政負担も増大している。
生活保護制度は憲法第25条に基づく国民の生存権を保障するものであり健康で文化的な生活をする権利を実現することは国の責任である。
よって、国及び政府においては、長引く雇用悪化のもとで困難さを増す生活保護行政について、地方自治体の役割が重要であることを踏まえ、次の措置を講ぜられるよう強く要請する。
記
1.被保護世帯に対するケースワーカー配置の標準数「80対1」を「60対1」とし、地方自治体に増員を促すこと。
2.国の生活保護負担金を「4分の3」から人件費も含め全額国庫負担とすること。
3.級地の見直しの際は、生活圏が隣接するさいたま市と同様に生活保護級地を現在の2級地から1級地に引き上げること。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
平成22年3月19日
上尾市議会
平成22年3月19日
提出者 上尾市議会議員 遠藤 朝子
賛成者 上尾市議会議員 糟谷 珠紀
賛成者 上尾市議会議員 岡田 武雄