議第27号議案
八ツ場ダムの建設推進を求める意見書
八ツ場ダムは、関東地方1都5県3千万人の水道水の確保と洪水を防ぐ治水の観点から、地元住民らの多大な犠牲やダム建設の必要性に対する深い理解に基づき、昭和27年に国から建設計画が提示され、完成に向け工事が進められてきた。特に、本県においては、八ツ場ダムの完成を前提として設定された暫定水利権に基づき、県民約160万人分の使用量に相当する水道水を確保せざるを得ない状況にある。
仮に、暫定水利権での取水が制限された場合、地下水採取が現在の約1.8倍にもふくれると予想され、相当な規模の地盤沈下が再発するおそれがある。 また、本県東部には利根川が流れており、以前から水害に悩まされている。さらに、近年では、地球温暖化の影響かと思われるゲリラ豪雨が多発し、大型台風の発生も予測されている。このような状況下で、利根川上流3流域のうち、流域面積の4分の1を占める吾妻川流域で、大きな洪水調節容量を期待できる唯一最大のダムであり、その治水効果は大きいと認められる。
このように、八ツ場ダムの建設は、利水治水両面において、県民の安全、安心を確保するために必要なものであり、国の責任において57年の長きにわたって、関係住民の理解、地方自治体の負担も含め将来の不安を無くすために進められている事業であることから、国が最期まで責任を持って完成させるべきと考える。
よって、国及び政府においては、関係地方自治体との十分な協議の上、八ツ場ダムの建設を推進するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
平成21年12月18日
上尾市議会
平成21年12月18日
提出者 上尾市議会議員 箕輪 登
賛成者 上尾市議会議員 橋北 富雄
賛成者 上尾市議会議員 中村 清治