議第15号議案
地方交付税の制度堅持と総額確保を求める意見書
地方財政を縮小する「三位一体改革」の3年間で、地方交付税は5.1兆円も削減されている。上尾市の削減額は約21億円を超える大幅削減となり、厳しい財政運営を余儀なくされている。
ところが政府は、今年度の「骨太方針」を発表し地方交付税の新たな見直し、削減を検討していることが報道されている。また総務大臣は、来年度から、「人口と面積を基準に配分」する「新型交付税」の導入を計画し、3年間で5兆円規模をめざすと提案している。しかし地方から地方交付税の財源保障を歪め、地域間格差を広げるとの懸念が表明されている。
これに対して地方6団体は、「地方自治危機突破総決起大会」を開き、「削減ありきの交付税見直しの断固阻止」を決議し、全国知事会長は、「地方自治の危機を突破し、住民の暮らしを守るたたかいに挑んでいく」との態度を表明している。
地方交付税は、「国が地方に代わって徴収する地方税」としての性格を有し、地方公共団体固有の財源である。地方税に次ぐ重要な財源である地方交付税総額の一方的な削減が実施されるならば、地方自治の根幹を揺るがし、「住民の福祉の増進」を図り、地域の行政需要に対応する上で、重大な障害となることは必至である。
よって国及び政府においては、下記事項の実現を強く求める。
記
1.地方公共団体の行財政運営に責任を負うために地方交付税制度の財源保障、財源調整という2つの機能を堅持し、その充実を図ること。
1.2007年度の地方交付税及び一般財源所要総額を確実に確保すること。
1.税源移譲の実施に伴って、課税客体の乏しい地方公共団体が税源不足に陥らないように地方交付税による適切な措置を講ずること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成18年9月20日
上尾市議会
平成18年9月20日
提出者 上尾市議会議員 児玉 晋
賛成者 上尾市議会議員 清水 義憲
賛成者 上尾市議会議員 道下 文男
賛成者 上尾市議会議員 岡野 喜一
賛成者 上尾市議会議員 佐野 昭夫