議第10号議案
適格請求書等保存方式(インボイス制度)の廃止を求める意見書
消費税の適格請求書等保存方式(インボイス制度)が2023年10月に導入され、3年近くが経過した。
この制度は、インボイス発行事業者ではない事業者からの仕入れでは税額控除ができない仕組みである。免税事業者はインボイス発行事業者となることを求められ、発行できない場合は不当な値下げや取引打切りの要求が強まる。また、インボイス発行事業者になると消費税の申告と納付が義務付けられ、税負担と事務負担の二重の負担を負うことになる。
インボイス制度に係る負担を、そもそも資本規模が小さく、負担能力の低い小規模事業者等に求めることができる状況ではなく、負担増加分は価格に転嫁せざるを得なくなり、消費者にとっては更なる物価高騰につながる要因にもなる。
国は制度導入に伴う負担軽減策としてのいわゆる「2割特例」や仕入税額控除の経過措置を設けてきたが、「2割特例」は本年9月末で終了となる。新たに導入される個人事業者対象の「3割特例」は2年間の限定措置となり、仕入税額控除の経過措置も今後、段階的に縮小される。
一方で、小規模事業者等を取り巻く経営環境はインボイス導入時と比べても、一層厳しさを増している。この間続いた物価高の上に円安とイラン戦争の影響による更なるエネルギーや原材料価格の高騰、資材供給不足や物流への影響も重なり、「仕事はあるが材料が確保できない」、「仕入価格の上昇分を販売価格に十分転嫁できない」といった深刻な状況に直面している。
こうした中でインボイス制度による納税負担や事務負担をさらに求めることは、小規模事業者等にとって大きな負担となる。
地域経済を支える小規模事業者等の経営の持続化と経済の活性化の重要性を考えると、国の一時的な負担軽減措置ではもはや不十分であり、インボイス制度を廃止することが最も有効な方策である。
よって、国及び政府においては、適格請求書等保存方式(インボイス制度)を廃止することを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年9月30日
上 尾 市 議 会
令和8年9月30日
提出者 上尾市議会議員 井上 淳子
賛成者 上尾市議会議員 轟 信一
〃 〃 平田 通子

