議第21号議案
消費税のインボイス制度導入に伴うシルバー人材センターの安定的な運営に関する意見書
シルバー人材センター(以下「センター」という。)は、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に基づき設立された公共的・公益的団体であり、本市でも地域の日常生活に密着した就業機会を提供することなどにより、高齢者の社会参加を促進し、働くことによる生きがいづくりや健康の保持増進、ひいては地域社会の活性化、医療費や介護費用の削減などに大きく貢献している。
令和5年10月に、消費税において適格請求書等保存方式(インボイス制度)が導入される予定となっている。
現在、センターでは、請負額に係る消費税から、センターの会員に支払った配分金に係る消費税を控除して納税しているが、インボイス制度が導入されると、免税事業者であるセンターの会員が新たに消費税の課税事業者となることを選択し、センターに対して適格請求書を発行しない限り、センターは仕入税額控除をすることができなくなり、新たに預かり消費税分を納税する必要が生ずる。
しかしながら、公益的な団体であるセンターは、「収支相償」の原則により運営されているため、新たな税負担の財源はない。このため、制度の導入がセンターの運営に与える影響は極めて大きく、まさに運営上の死活問題ともなり得るものである。
また、センターの会員にインボイス制度を適用することは、決して高額とはいえない会員の手取り額の減少を招き、人生100年時代を迎え、国を挙げての生涯現役社会の実現が求められている中、地域社会に貢献しようと努力している高齢者のやる気、生きがいをそぎ、会員の減少、ひいては地域社会の活力低下をもたらすことが懸念される。
よって、国及び政府においては、インボイス制度の導入に当たり、センターの会員への配分金を制度の適用から除外するなど、センターの安定的な事業運営に支障の生じることのないよう適切な措置を講ずることを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
令和4年12月23日
上 尾 市 議 会
令和4年12月23日
提出者 上尾市議会議員 浦和 三郎
賛成者 上尾市議会議員 樋口 敦
〃 〃 荒川 昌佑
〃 〃 矢口 豊人