議第16号議案
旧統一教会と政界との癒着の徹底解明と被害者の救済を行うことを求める意見書
安倍晋三元首相の銃撃事件を機に、政治家と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との癒着の実態が次々と明るみに出て、政府と国会に対して徹底解明を求める世論が強まっている。
旧統一教会をめぐっては、1960年代後半から教団に勧誘されて家を出た子どもたちをとり戻す保護者の運動が起こり、80年代には「霊感商法」や「合同結婚式」などが大きな社会問題となった。中でも霊感商法の被害は深刻で、全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)は、過去35年間に全国の消費者センターへの相談と合わせて約3万4,000件の被害相談があり、被害額は1,200億円を上回るとしている。
このため全国弁連では、全ての国会議員に対して、旧統一協会やその正体を隠した各種イベントに参加・賛同しないよう求めてきたが、国会議員や地方議員に限らず閣僚まで含めて多くの政治家が、関連団体の集会やイベントに参加したり、メッセージを送ったりするなど、教団との深い関係を築いてきた実態が、今回の銃撃事件を機に改めて浮き彫りになりつつある。
政府として癒着の実態を解明し、関係を清算するという断固たる措置が必要である。
よって、国及び政府においては、実態解明を徹底して行うとともに、今後の旧統一教会などによる被害の防止・救済を実現するため、以下の対策を講じるよう要望する。
1 旧統一教会と政治家との癒着や霊感商法被害の実態などを徹底的に調査し、国会で明らかにすること。
2 霊感商法被害者と旧統一教会会員、会員2世世代の相談窓口の設置と、現行法制度を最大限活用し、専門家や団体との連携も含め被害者の弾力的な救済を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
令和4年9月30日
上 尾 市 議 会
令和4年9月30日
提出者 上尾市議会議員 池田 達生
賛成者 上尾市議会議員 尾花 瑛仁
〃 〃 矢口 豊人