議第15号議案
高額医療費負担金の維持を求める意見書
国民健康保険法第70条第3項では、国は都道府県に対し「被保険者に係る全ての医療に関する給付に要する費用の額に対する高額な医療に関する給付に要する費用の割合等を勘案して」「費用の合計額(高額医療費負担対象額)の四分の一に相当する額を負担する」としている。これにより、1件あたり80万円を超える高額な医療費が発生した場合に、その4分の1を国が負担をしている。
この高額医療費負担金について、令和4年7月26日に財務省が公表した『令和4年度 予算執行調査の調査結果の概要(7月公表分)』では、見直しについて検討を行い、廃止に向けた道筋を工程化すべきとされている。
しかしながら、高額医療費負担金の廃止とそれに伴う都道府県への負担の移管は、都道府県内保険料の統一が実現していない現段階では、地域間格差を拡大し、特に高齢者が多い自治体等で国民健康保険料の引き上げにつながる可能性がある。
よって、国及び政府においては、国民健康保険加入者の負担増を防ぐため、高額医療費負担金を維持するよう求める。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
令和4年9月30日
上 尾 市 議 会
令和4年9月30日
提出者 上尾市議会議員 海老原 直矢
賛成者 上尾市議会議員 新藤 孝子
〃 〃 浦和 三郎