議第17号議案
子どもたちの学び、心身のケア、安心安全な教育環境を保障するために少人数学級の実施を求める意見書
新型コロナウイルス感染から、子どもと教職員の健康と命をいかに守っていくかは重要な課題である。3か月もの休校で、子どもたちは学習の遅れと、かつてない不安やストレスをため込んでいる。子どもの心身のケアをしっかり行うことは学びを進める上での前提である。
全国知事会、全国市長会、全国町村会の地方3団体は7月3日、萩生田光一文部科学大臣に少人数学級を求める緊急提言を提出した。「提言」は、「公立小・中学校の普通教室の平均面積は64平方メートルであり、現在の40人学級では感染症予防のため児童・生徒間の十分な距離を確保することが困難」だとして、「少人数編成を可能とする教員の確保」を求めている。さらに、「今後予想される感染症の再拡大時においても子どもの学びを保障し」「学校休業等の緊急時においてもオンライン学習ができる環境を充実させ、最適な学びを実現する」ために、「少人数によるきめ細やかな指導体制が必要である」として、教員の確保やICT教育人材の配置、財政措置の拡充などを強く要望している。
政府の「骨太方針2020」も、「少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備」について「関係者間で丁寧に検討すること」を求め(7月17日閣議決定)、来年度予算編成にかかわる重要な局面となっている。
クラスの人数を半分にした6月の分散登校中は、密にならなかっただけでなく、「一人ひとりの声がよく聞こえて静かに学習が進められた。ノートを丁寧に見てあげられた」「子どもたちの本音を聞いて心のケアに努めながら、学習を進めていける」などの経験を教師も子どもたちも実感した。
よって、国及び政府においては、子どもたちを感染から守り、仲間との共同の学びと豊かな学校生活を送れるようにするために、今こそ少人数学級に踏み出すよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出する。
令和2年10月5日
上尾市議会
令和2年10月5日
提出者 上尾市議会議員 池田 達生
賛成者 上尾市議会議員 轟 信一
賛成者 上尾市議会議員 平田 通子