議第12号議案
緊急防災・減災事業債の期間延長等を求める意見書
地震、津波、台風、豪雨等の自然災害は、近年、大規模化・多様化・複雑化傾向にあり、各地において家屋倒壊、堤防決壊や河川氾濫、道路や橋梁の崩壊、土砂崩れ等、甚大かつ深刻な被害を及ぼしている。
災害リスクから国民の生命と財産を守り、我が国の社会・経済活動を将来にわたって維持・発展させるためには、国と地方が一体となり、防災・減災・縮災対策を強化する「国土強靱化」を一層加速させることが不可欠である。本市においても、厳しい財政状況の中、優先順位をつけ、防災・減災・縮災対策を着実に実施しているところであるが、財源をいかに確保するかという課題に常に直面している。
「緊急防災・減災事業債」は、地方債の充当率が100%で、うち地方交付税交付金算入率が70%となっており、地方公共団体にとって極めて重要な財源保障となっている。各地方公共団体においても、指定避難所となる小・中学校体育館へのエアコン設置やトイレの洋式化、情報伝達のための防災無線屋外拡声子局の増設など、積極的に活用されているが、本制度は令和2年度をもって終了予定とされており、国土強靱化地域計画を策定する上で大きな不安材料となっている。
よって、国及び政府においては、地方公共団体が引き続き、防災・減災・縮災対策にスピード感を持って取り組むことを可能にするため、下記の措置を講じるよう強く要望する。
記
1 緊急防災・減災事業債を令和3年度以降も継続すること
2 緊急防災・減災事業債制度を恒久化するとともに、元利償還金に対する交付税措置の充実、地方の実情を踏まえた対象事業の拡充を図ること
以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出する。
令和2年10月5日
上尾市議会
令和2年10月5日
提出者 上尾市議会議員 田中 一崇
賛成者 上尾市議会議員 原田 嘉明
賛成者 上尾市議会議員 道下 文男