議第17号議案
議第17号議案 違法操業をする中国漁船の取締強化を求める意見書
小笠原諸島や伊豆諸島周辺の日本の領海および排他的経済水域(EEZ)に中国漁船が大挙して押し寄せ、高値で取引される赤サンゴを密漁している。 日本の法令やEEZを定めた国連海洋法条約に明白に違反する行為である。よって中国政府は、自国の漁民の恥ずべき行為を直ちにやめさせなければならない。
国連海洋法条約では、担保金の支払いがあれば船員の釈放、押収した漁船漁具の返還を義務付けている。我が国の漁業資源を保全するためには、担保金に抑止効果を期待するしかない。また、政府においても外交ルートを通じ中国政府に対し、厳重な抗議と対応の強化を求めているところであるが、先の臨時国会において、外国人漁業の規制に関する法律及び排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律の一部を改正する法律案が可決され、外国人の漁業等の禁止または許可に係る違反及び立ち入り検査の拒否等に関する罰則が大幅に強化されたことは大きな前進と考えられる。しかしながら取り締まりにあたる海上保安庁の艦船や海上保安官の員数が限られており、いまだ我が国の環境と主権を守るには脆弱な状態であると言わざるを得ない。同諸島自体は世界自然遺産に指定され、周辺海域のサンゴも日本の貴重な自然である。海洋の自然保護の観点からも対策の強化は不可欠である。
よって、国及び政府においては、我が国の漁業資源並びに環境を保全する必要性から、中国政府に対し、更なる対策の強化の要請を求めると同時に、海上保安庁の機材人員の増強、また関係省庁との協力体制の強化、関係国との連携協力を行い、違法中国漁船の取り締まり、排除の強化を求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出する。
平成26年12月19日
上 尾 市 議 会
平成26年12月19日
提出者 上尾市議会議員 星野 良行
賛成者 上尾市議会議員 町田 皇介
〃 〃 長沢 純