議第6号議案
民法の改正による個人保証の原則的廃止を求める意見書
個人保証は、その危険性が古くから言われているにもかかわらず、親類や知人から依頼された場合など、人間関係から断りにくい。そのため、現在も、保証人となったために破産や自殺に至るなど多数の被害が生じている。
個人保証被害の発生を防止するためには、個人保証制度を原則として廃止することが必要である。また、個人保証制度が例外的に許容される場合でも、その被害の拡大を防ぐための制度を設けることが望ましい。
よって、国および政府に対し、法制審議会民法(債権関係)部会において検討されている民法の改正にあたり、下記の事項を実現するよう強く要望する。
記
1 個人保証を原則として廃止すること
2 例外として個人保証が許容される場合であっても、次に指摘する保証人保護制度を設けること
ア 現行民法に定める賃金等根保証契約における規律(民法465条の2から465条の5まで)を個人が保証人となる場合の全ての根保証契約に及ぼすこと
イ 債権者は、保証契約を締結するときは、保証人となろうとする者に対する説明義務や債務者の支払能力に関する情報提供義務を負い、債権者がその義務違反をした場合には、保証人は保証契約を取り消せること
ウ 債権者は、保証契約締結後、保証人に対し、主たる債務者の遅延情報を通知する義務を負うこと
エ 過大な保証を禁止する規定や保証債務の責任を減免する規定を設けること
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成26年3月20日
上 尾 市 議 会
平成26年3月20日
提出者 上尾市議会議員 深山 孝
賛成者 上尾市議会議員 平田 通子
〃 〃 田中 守
〃 〃 橋北 富雄
〃 〃 清水 義憲