たばこについて考えてみましょう
たばこの煙の恐ろしさ 吸ってる人にも吸わない人にも知ってもらいたいこと
喫煙者本人への影響
たばこの煙には発がん性物質が約70種類含まれています。これらの物質は肺がんをはじめとする多くのがんの原因となります。がん以外にも虚血性心疾患・脳卒中などの疾患、慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患、歯周病など数多くの疾患の発症に深く関係しています。
受動喫煙について
室内またはこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることを受動喫煙といいます。たばこの煙には主流煙(喫煙者が吸うたばこの煙)と副流煙(たばこの火から立ち上る煙)があります。副流煙にも有害物質は含まれ、フィルターを通っていないため、主流煙の数倍の濃度があります。そのため、自分で喫煙しない方でも、周囲の喫煙者の副流煙を吸ってしまうと健康に影響を及ぼします。
受動喫煙により、肺がん、虚血性心疾患、脳卒中の危険が高くなるという研究結果が報告されています。また、受動喫煙が、低出生体重・胎児発育遅延、乳幼児突然死症候群、子どもの喘息、肺炎などの呼吸器症状や中耳炎などの疾患に影響を与えていることがわかっています。
埼玉県では、受動喫煙による健康影響を防止するため、令和元年6月1日から「埼玉県受動喫煙防止対策実施施設等認証制度」を施行し、法律上の義務を上回る対策を実施する施設と、受動喫煙防止対策に積極的に取り組む区域を認証しています。
健康増進法の一部が改正されました
健康増進法の一部改正により、2019年7月1日からは第1種施設(学校・児童福祉施設、病院・診療所等)は「敷地内禁煙」となりました。また、2020年4月1日からは第2種施設(飲食店、オフィス、事業所など)が「原則屋内禁煙」となりました。
加熱式たばこの影響について
最近急速に普及している新型たばこには、加熱式たばこと電子たばこがあります。その主流煙には発がん性物質を含んでいますが、健康リスクに関する科学的根拠は十分でなく、さらなる研究を必要としているのが現状です。
健康増進法の改正においては、加熱式たばこは通常の紙巻たばこと同等の扱いで規制されています。
禁煙に成功しやすい方法とは
禁煙は自力でも可能ですが、医療機関での禁煙治療や禁煙補助薬を利用すると、ニコチン切れの症状を抑えることができるので、比較的楽に、しかも自力に比べて3から4倍禁煙に成功しやすいことが分かっています。
自分にあった禁煙方法を選ぼう
1.医療機関で禁煙治療を受ける
ニコチン依存度が高い方、禁煙をする自信がない方、過去に禁煙して禁断症状が強かった方にお勧めの方法
「日本禁煙学会禁煙外来」で検索すると医療機関が検索できます。
2.薬局・薬店でニコチンパッチやニコチンガムを使ってやめる
ニコチン依存度が低い方、禁煙する自信が比較的ある方、忙しくて医療機関を受ける時間のない方にお勧めの方法