架空請求 インターネットや郵便で身に覚えのない請求がきたら
相談事例1(20代男性) 登録料を2日以内に振り込めという表示が
ネットサーフィンをしていて、アダルトサイトに入り、女性の画像をクリックした。「あなたは18歳以上ですか?18歳以上の方のみご利用ください」とあったので、「Ok」をクリックしたとたん、「登録を完了しました。登録料4万9千円を2日以内に振り込んでください」という大きな赤文字が画面にでた。
有料だと分かっていればクリックしなかった。支払わなければならないのか。
お答えします
画面に金額の表示がなく有料サイトを利用する意思がないため、契約が成立したとは言えず、料金を支払う必要はありません。契約は当事者同士でどのような内容にするか合意があって初めて成立します。もし利用したときに登録料についての表示があっても、紛らわしく分かりにくいものであれば、錯誤による無効が主張できます。
気を付けたいのは、業者への連絡は禁物ということです。「利用していない」旨や苦情の返信メールを送ることにより、メールアドレスを知られてしまい、更にメールや請求が来るようになります。また電話で連絡をとると、住所や氏名や勤務先などの個人情報を巧みに聞き出されてしまうこともあります。無料だと思ってアクセスしたのであれば、業者の要求は無視することが一番です。
相談事例2(30歳代女性) 裁判のための供託金が必要と言われた
「民事訴訟最終通告書」というはがきが届き「万が一身に覚えのない場合、早急にご連絡ください」とあったので、はがきに書かれた連絡先に電話したら、「裁判のための供託金が必要、50万円を振り込め」と言われた。
お答えします
債権回収業者や公的機関のように名乗り、「総合消費料金未納分訴訟最終通告」「電子消費者料金未納請求」などの通知をはがきで送りつけてくるケースがあります。
はがきの特徴は、債務の発生時期、内容、金額がはがきに明記されてなく、法律用語などが並び不安をあおるような文章で、至急連絡をするよう電話番号が書かれています。このようなはがきは、不安に思った消費者から連絡を受けることを狙い、手当たり次第に出されているものです。
身に覚えがなければ無視
請求内容について身に覚えがないならば連絡する必要はありません。自分から連絡をしないことが最大の防御となります。「身に覚えがない場合は連絡を」と書かれてあるので電話をしてしまったりすると、言葉巧みに名前や住所、電話番号などの個人情報を聞き出し、訴訟を取り下げたければお金を振り込むよう脅かしてくるのです。万一、個人情報を伝えてしまった場合でも、そのまま無視し続けることが大事です。
困ったときは
いずれの場合も不当な請求には安易に応じず、不安に思ったり、困ったりしたときは消費生活センターご相談ください。
相談時間
月から金曜日(祝日、年末年始を除く)の午前10時から正午、午後1時から4時