平方祇園祭のどろいんきょ行事・武州平方箕輪囃子が行われました
7月16日、平方祇園祭のどろいんきょ行事・武州平方箕輪囃子が4年ぶりに行われました。家内安全、五穀豊穣などを祈念して7月中旬の日曜日に平方の上宿地区で行うものであり、昭和57年に市指定民俗文化財、平成23年には県指定無形民俗文化財に指定されました。
祭典を行う八枝神社は、宮司、平方のどろいんきょ保存会、来賓、担ぎ手の若衆や市内外から訪れた見物客でにぎわっていました。若衆頭、実行委員長に続き、来賓の畠山市長、星野市議会議長はあいさつの中で、本行事を開催できることに対する感謝の気持ちを述べるとともに、熱中症や怪我などがないよう無事に終えることの大切さを強調しました。
祭典を終え八枝神社を出発した2基の神輿は、涼しげな笛と軽快な太鼓の音色を響かせる囃子とともに上宿地区を練り歩きました。民家の庭など4カ所の神酒所では勇壮な掛け声が上がり、何度も勢いよく転がされる白木のいんきょ神輿。泥がつくとご利益があるとされ、担ぎ手や見物客は老若男女問わず、飛びかかる泥を浴びていました。
神酒所の間を渡御する神輿の担ぎ手は声をそろえて伊勢音頭を歌うなど、猛暑に負けずに陽気な風情を漂わせていました。また、3カ所目の神酒所では地域の子どもたちも参加して神輿を転がすと、ひょっとこに扮していんきょ神輿に登る場面も見られました。
いんきょ神輿で組まれた高さ3メートルに迫る山車が登場すると、地域の見物客も一緒に引き廻しを楽しんでいました。お山納めが近付く終盤には、代わる代わる境内に入ろうとする2基の神輿が鳥居前で止められ、なかなか入ることができずに往来するおなじみの一幕もありました。
行事は大きな事故もなく、参加者全員による手拍子により締めくくられました。上尾橘高校では花火も上がり、夏の風物詩に華を添えました。