あげおヒューマンライツミーティング21が行われました
12月3日、コミュニティセンターで「あげおヒューマンライツミーティング21ー人権について考えるつどいー」が行われました。
あげおヒューマンライツミーティング21は、市民・団体相互の交流を促進し、人権尊重意識の啓発をはかる目的で開催されるものです。人権グループによるワークショップと交流、講演会、市内の小中学生が作った人権標語・人権作文の表彰式、障害者就労施設の紹介と製品販売、ミニコンサートなど多くの催しが3年ぶりに、昨年リニューアルしたコミュニティセンターに戻ってきました。
施設内ホールでは、市民との交流事業を行う人権グループが、それぞれ模造紙を掲げて自グループを来場者に紹介したあと、市消防音楽隊のミニコンサートが会場を盛り上げていました。
畠山市長は「人権問題は当事者間だけの問題ではなく、一人ひとりが、まわりで起きている人権問題に対する理解を深めることが重要。人権尊重のまちづくりをめざし、一層取り組んでまいりたい」と挨拶しました。
人権講演は2部に渡って行われ、はじめに、北朝鮮による拉致被害者 田口八重子さんの長男であり拉致被害者家族会の事務局長を務める飯塚耕一郎さんからのビデオメッセージが放映されました。故・飯塚繁雄さんへの想いとともに、拉致の可能性を排除できない900人ほどの失踪者の存在にも触れ、拉致問題を風化させず、日朝首脳会談が早急に実現されるように政府に訴えていくことの重要性を強調しました。
北朝鮮に拉致された日本人を救出する埼玉の会代表の竹本博光さんからは、定例署名活動やブルーリボン着用運動、大使館訪問など、拉致問題の解決を強く願って東奔西走する活動について紹介がありました。また、拉致被害者 横田めぐみさんが被害に遭ったときの状況や横田滋さん・早紀江さん夫妻による救出運動について、映像も交えながら詳細に伝えられました。未だに国内に潜伏しているとされる北朝鮮工作員の存在にも言及し、拉致問題は現在進行形の問題であるという認識をより多くの人、若い人に知ってもらいたいと話しました。
市内の小中学生は人権標語で、日常から差別意識をなくし人に対する思いやりを持つことの大切さを、人権作文では、自分自身や家族が抱えるハンディキャップをひとつの個性として前向きに捉えることを、それぞれ伝えていました。
集会室などの会場では、女性・子ども・高齢者・障害者・外国人・同和問題など、身近にある様々な人権課題への取り組みを行う人権グループが市民との交流を行いました。展示、講演会、体験発表や座談会形式など、多彩なワークショップが展開されました。
ロビーでは障害者就労施設の製品販売が行われ、多くの来場者がパンや菓子、野菜などの食品や、陶芸品やタオル製品などのファブリック、乾物などを手に取りました。また、ブルーリボンバッジ・拉致問題解決のための署名コーナーにも、人権講演を聴いた人が集まっていました。
国際的な人権侵害問題から身近な差別意識の解消まで、多くの人が一人ひとりの権利を大切にすること・守っていくことについて考える機会となりました。