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「未来を担う子どもからの提案制度」の表彰式を行いました

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年3月10日更新 ページID:0304327

令和3年度 「未来を担う子どもからの提案制度」 について

 上尾市では、今年度から「未来を担う子どもからの提案制度」をスタートしました。未来を担う中学生のみなさんから、市が指定するまちづくりに関するテーマに対する提案をいただき、施策推進の参考にしたいと考えています。
 昨年6月から7月にかけて1か月間、各学校に「子どもからの提案ポスト」を設置するとともに、自宅からインターネットを通じて提案していただき、あわせて538件の提案が寄せられました。
 審査会による審査を経て、市長賞、教育長賞及び優秀賞を決定し、3月6日㈰に表彰式を開催しました。

令和3年度の意見募集のテーマ

(1)大人から子どもまで、みんなが顔見知りになり、支え合える地域を作るために、中学生が一緒にできることはありますか?

 近年、隣近所や世代間の交流が減少し、地域のつながりが希薄化しています。地域活動を活発にするための取り組みや、世代を超えて交流できる場所・参加してみたい行事などについて、中学生目線の意見を募集しました。

(2)上尾市では、7月にゼロカーボンシティ宣言を行います。脱炭素社会を実現するために、家庭や学校でできることはありますか?

 脱炭素社会とは、2050年に地球温暖化の原因となる温室効果ガス(Co2、メタンなど)の排出量実質ゼロを実現する社会のことです。日本は2030年時点で2013年度比46%の温室効果ガス削減を目指しています。脱炭素社会が実現できるような取り組みのアイデアを募集しました。

市長賞 上尾市立大石中学校3年 石井 さくらさん

市長賞 表彰状授与※撮影のため一時的にマスクをはずしています。

提案(テーマ(1))

 学校の総合の時間で、班ごとに分かれて地域の人に挨拶をしに行き、上尾市のこれからの取り組みについて伝えに行く。これを月1回行い「地域密着Day」というものを作り、何度も行うことによって、みんなが顔見知りになっていく。班については、毎回メンバーをかえて、行く場所も変える。また、災害などの緊急事態が起きた際には、顔見知りになることで、みんなが支え合えることができお互いの信頼を持つことができる。

提案しようと思ったきっかけ

 学校の総合の時間は、総合的な学習という意味だから、「地域密着Day」というのをその時間でやることで中学生全員がそれに取り組むことができるから。また、普段は地域の人とのかかわりが少ない中学生が交流をできる時だから。

講評(抜粋)

 上尾市でも、近年、隣近所や世代間の交流が減少し、地域のつながりが希薄化していると言われています。一方で、災害などの防災意識が高まっており、地域の人とのつながりが大切になっています。
 「地域密着Day」の取り組みは、顔見知りになる仕組みで中学生から積極的に交流し、若いエネルギーで交流を推進できる、明るいイメージができました。これからも地域福祉に関心を持って過ごしていってください。
 災害などの緊急事態を見すえた考察や、総合の時間を活用するという実現可能性の高さを評価し、市長賞とさせていただきました。 

教育長賞 上尾市立大石中学校3年 落合 紬さん

教育長賞 表彰状授与※撮影のため一時的にマスクをはずしています。

提案(テーマ(2))

 中学校(埼玉県内全域)では「みどりの学校ファーム」というものが校庭の一部にありますが、あまり活用されていないので、もっと活用して、学校の景観をよりよくするとともに植物を増やすことで、二酸化炭素を吸収してくれるのではないかと思います。

提案しようと思ったきっかけ

 部活動等の練習試合で、他校へ行くことがよくありますが、どの学校でもあまり活用されていなく、その場だけがある状態で、とてももったいないなと思ったからです。
 また、家庭でも植物を増やすことができればよいのではないかと思います。
 上尾市だけの取り組みではないのですが、だからこそ全体でやればより社会として脱炭素社会の実現に一歩近づくのではないかと思います。

講評(抜粋)

 二酸化炭素の排出は、化石燃料の発生によるもので、地球温暖化の主な原因となっています。二酸化炭素排出の削減は全世界で取り組む必要があり、上尾市も例外ではありません。
 「埼玉県みどりの学校ファーム」は、農作物の種まきから収穫までを体験する活動などにより食育の充実を図る取り組みですが、脱炭素社会の実現に関連付けるフレッシュなアイデアでした。
 もし実現できれば、各学校での取り組みの積み重ねが、脱炭素社会の実現につながっていくことでしょう。
 いまある仕組みを発展する考察力や、すでにある場所を活用できる実現性の高さを評価し、教育長賞とさせていただきました。

優秀賞 上尾市立大石中学校3年 荻原 空飛さん 

優秀賞 表彰状授与※撮影のため一時的にマスクをはずしています。

提案(テーマ(2))

 上尾市に存在する各学校で、ペットボトルキャップ、使わなくなったハガキの回収をしてリサイクルし、少しでもゴミを減らす取り組み。
 学校の校舎のどこかに回収ボックスを設置して、生徒の各家庭で集めたキャップやハガキを回収ボックスに集める。学校の委員会で回収を進める呼びかけや取り組みをする。

提案しようと思ったきっかけ

 現在、世界で地球温暖化が問題になっていて、ゴミの廃棄も関係していると思い、上尾市から少しでもゴミの廃棄を減らす取り組みを始めたらいいと思ったから。キャップやハガキの回収なら簡単にできると思ったから。

講評(抜粋)

 上尾市では、7月にゼロカーボンシティ宣言を行いました2050年にCo2排出量の実質ゼロを目指すことを目標にしています。
 現在、小中学校でのPTA活動によるリサイクルの取り組みはありますが、日常的に回収ボックスを設置している学校は少ないようです。各学校で中学生が自発的に取り組むというアイデアは、環境の課題を自分のこととして考えてくださっていると感じました。
 もし実現できれば、中学生のみなさんにリサイクルの意識を持ってもらうことができ、中学校卒業後もその習慣が活かされ、将来の脱炭素社会の実現につながっていくことでしょう。
 中学生のみなさんにとって身近な学校で実施できる実現性の高さを評価し、優秀賞とさせていただきました。

畠山市長からのメッセージ

 「未来を担う子どもからの提案制度」は、小学生による子ども議会に代えて、今年度から実施したものです。
 市が設定するテーマに対し、希望する中学生から提案をいただき、市が施策の参考とするものであり、今年度は地域のつながりに関するものと脱炭素社会の実現に関するものの2つのテーマを設定しました。
 私は、すべてのご提案を読ませていただきました。どの提案も素晴らしいもので、特に石井さん・落合さん・荻原さんの3人からお寄せいただいた提案は、実現可能性が高いものと評価しています。実施していけるよう前向きに取り組んでまいります。
 この表彰を誇りに思っていただき、高校生活でも活躍されることをお祈り申し上げます。

池野教育長からのメッセージ

 本市では今年度から、すべての中学校で総合的な学習の時間に、シティズンシップ教育に関する授業を実施しています。
 未来を担う子どもからの提案制度については、市が設定したテーマに対して、中学生が提案していくものとなっています。
 これは、学校の授業の枠を超え、社会に関する課題を考えていくものとなり、まさにシティズンシップ教育が実践される内容となっています。
 中学校生活で、みなさんが真剣に勉強に励んできた成果が発揮され、本当にうれしく思いました。
 本年4月には、成人年齢の引き下げもあり、みなさんは社会を支えていく存在となります。市の基本構想である「みんなでつくる みんなが輝くまち あげお」にあるように、社会の一員として輝き、活躍していってください。