3月21日、埼玉アイスアリーナで「第1回 スペシャルオリンピックス日本・埼玉 フィギュアスケート競技会」が行われました。
この競技会は、2020年2月に札幌市などで開催される「2020年 第7回スペシャルオリンピックス日本 冬季ナショナルゲーム・北海道」の埼玉県代表を決める選考会を兼ねて行われました。アスリート達は、「『自分の可能性を信じて』個性に合わせて、頑張る力を養う」というテーマのもと、日頃の練習の成果を発表しました。
開会式、ゲスト演技と続き、6分間練習の後、いよいよアスリートたちの演技が始まります。
シングルの演技に続き、チームの演技が行われました。
アスリート達は、この日のために月1回の練習のほか、数か月前から個人練習も行い、個々の演技力やスケート技術の向上に努めてきました。当日の運営もそうですが、個人練習にはパートナーと呼ばれる指導者も付き添ってレッスンを行ったそうなので、アスリートとボランティアスタッフがみんなで一緒に作り上げた競技会なのです。
ボランティアスタッフに話を伺ったところ、「障害者には厳しい言い方になるが、福祉にどっぷりつかれる時代ではないよと言い聞かせている。ファミリー、パートナーも頑張るから一緒に頑張ろうと日々伝えている。」「運営スタッフは全員ボランティアです。みんなつらいことも多いのですが、障害者が頑張って、上手くいった時の笑顔が見られるから、手弁当で頑張っている感じですかね。」そんな答えが返ってきました。関係者皆さんが一致団結して競技会を作り上げているんだなということが分かりました。
緊張の演技の後には、パートナースタッフの演技が行われ、アスリートはそのスケート技術に見入っていました。表彰式の準備ができるまでの間、自由滑走の時間が設けられ、アスリート、パートナー、ファミリーが一緒になり、リラックスした表情でスケートを楽しむ様子が見られました。
最後に表彰式、閉会式と続き、大会が終了しました。閉会式の中で、ボランティアスタッフへ記念品の贈呈を行い、アスリートみんなで感謝の気持ちを伝えました。
閉会式後にアスリートに話を伺ったところ、「今日のために一生懸命頑張った。これからももっとスケートが上手になりたい。」そんな感想が返ってきました。障害者が、アスリートとして日頃の練習の成果を発表したこの競技会、日々の生活でもその頑張りを生かしていってくれることでしょう。